非上場会社の株式(や事業)を取引する際、その価値の算定手法は多くあります。
DCF法は長く研究され理論が確立されており(平たい表現では“もっともらしい”ので)、使われることも多いですが、算定のベースとなる将来の予測フリーキャッシュフロー(FCF)の前提条件や割引率の設定により、事業価値は大きく変動し、FCFモデル作成者(アドバイザーなど)が恣意的に操作しやすい手法となります。従い、アドバイザーが売手に対し「DCF法に基づけば、X千万円は売却価格として妥当な水準。」と助言してくる場合、その殆どが買手の予算額を念頭に置いて「この取引をX千万円で成立させる。」ことを意図しているケースも多いものと思われます。
アドバイザーによっては、「早く取引を成立させる(アドバイザーの成功報酬を獲得する為)為に、売手にこの金額で納得させる。」ことを優先し、本来であればもっと当該事業にシナジーを見出しもっと高い価値を付けることができる他の買手がいる可能性はあるので、新たな買手を探す手間・時間(コスト)を避けるケースもあり気を付ける必要があります。
永年、心血を注いできた事業を売却するのですから、信頼できる誠実なアドバイザーと共に売却する事業の価値をサービス様々な角度から確り検討し、できる限り多くの買手候補との交渉を経た上で、最善の条件で売却することが重要となります。